2018/1/19

進化するコシヒカリ

シーライン東京「シンフォニー・クルーズランチ」開催

農耕民族である日本人と共に2000年以上の時を歩むジャポニカ米は、日本のルーツともいえる。食卓の中心に置かれる「御飯(ごはん)」は茶碗に盛られた米である一方、食事全体のことも表現する。「今日のごはん何にする?」という会話は日常的に交わされる。その昔、茶碗の米粒を残したりすると、「農家の人が一生懸命作っているのに目がつぶれる」と親に叱られたものだ。それだけ日本人と米の繋がりは深い。

コシヒカリの特徴

農林水産省の調べでは、国産米の品種は平成26年3月現在839種類、そのうち主食用として作られているのは270種程だ。その中で第一位を誇るのが1956年に誕生した「コシヒカリ」で、全体の3分の1以上を占める。コシヒカリの特徴は米の評価を(1)味・旨味、(2)見た目、(3)香り、(4)粘り、(5)やわらかさに分類した場合に、すべてにおいてバランスが良いことだ。特にでんぷん質の主成分で粘り気と旨味を司る「アミロース」と「アミノペクチン」の割合が美味しさの秘訣とも言われる。

コシヒカリを使用したにぎり寿司

コシヒカリの生産は日本全国に渡る。特に多いのは新潟、茨城、栃木の3県だが、作り方や味は生産地、生産者により大きく異なる。東京CHEFS46号(6月号)『龍ヶ崎ごっつぁんツアー』に登場した茨城県龍ヶ崎市の米農家、関口文夫さんは、EM自然農法(※1)に独自の工夫を凝らした無農薬米「たっしゃか米」を作っている。昨年秋にはその努力が実り「第三回すし米コンテスト・国際大会」で特Aランク大賞を受賞した。キング・オブ・コシヒカリだ。シーライン東京で行われたシンフォニー・ランチクルーズでは、関口さんの「たっしゃか米」を使った寿司がメニューの一品として振舞われた。ふくよかな粒はしっかりとした程良い歯ごたえがあり、香りは突出せず、ネタと相性の良い納まりをみせる。

「たっしゃか米」が使われているのは主食用だけでない。千葉県香取郡にある江戸初期創業の醸造元寺田本家(※2)では、発芽玄米から作られた「発芽玄米酒 むすひ」と、白米一割削りを使用した「菩提酛仕込み 醍醐のしずく」を販売している。これら日本酒2種には、関口さんの「たっしゃか米」が使われているそうだ。

おいしいお米を炊くコツ教えます!

最初のお水は米が80%くらい水を吸うので良い水を使う。そのあとの洗米は2~3回、これは水道水でOK。最後はまた良い水を入れて炊き上げる。

関口さんへの問合せ
こだわり百姓 関口
TEL:090-2471-7266
FAX:0297-64-2665

 
※1 EM自然農法
EMとは、有用微生物群(Effective Microorganisms)の略称で、乳酸菌、酵母などの自然界にいる微生物を80種類以上組み合わせた無農薬自然農法のこと。EMは農業だけでなく畜産や環境保全などにも活用され、国内外を問わず今、最も注目される農法のひとつ。

※2 醸造元 寺田本家
HP)http://www.teradahonke.co.jp
TEL:0478-72-2221 FAX:0478-72-3828


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