2018/12/20
液体塩こうじで表現する、和食とカクテル
日本の食を豊かに!
7回目となる賢人会議は、和食にカクテルを合わせるという新しいスタイルで開催。
壺中庵の菅野譲治料理長は当初、カクテルを食前酒と食後酒に組みこもうと考えていたが、ミクソロジストの北條智之氏が提案する液体塩こうじと甘酒を使ったカクテルを飲んで「食中酒としても提供することを決めた」と話す。参加者に驚きを与えた組み合わせは、料理提供の一つの形になるかもしれない。
調理協力
八芳園 料亭「壺中庵 - KOCHUAN」
料理長 菅野譲治
カクテル協力
ミクソロジスト
カクテルバー「Nemanja」オーナー
北條智之
- 料理長 菅野譲治
- オーナー 北條智之
- フォーシーズンズ ホテル ジョルジュ・サンク パリ 総料理長 クリスチャン ル・スケール
- 服部栄養専門学校 理事長・校長
服部幸應
- フリーアナウンサー「ゴ・エ・ミヨ・ジャポン」編集長 宮川俊二
- ウェスティンホテル東京
総料理長 沼尻寿雄
- 料理人
上原雄三
- 株式会社トワ・スール
脇雅世
菅野
発酵料理がブームの昨今ですが、日本人にとって味噌汁や納豆、漬物などは昔から身近にありました。発酵は突然現れたものではなく馴染みがあるもの。だからこそ今日はオーソドックスな和食をご用意しました。純和食の中の液体塩こうじを楽しんで欲しいと思います。基本的には減塩タイプを、魚を漬ける場合は通常タイプを使用しています。
ル・スケール
先附はフランス料理で言えば、食欲を増してくれるシャンパンのよう。「日本のシャンパン」と言えるかもしれませんね。爽やかでフレッシュで、食感も楽しい。最後に液体塩こうじも感じます。蓴菜(じゅんさい)は初めて食べました。また、フランスではマイクロ野菜はほとんど使わないので興味深い。
服部
御椀は辛すぎず、液体塩こうじ自体の奥行きを感じます。液体塩こうじは他の食材の旨さを引き出す能力も持っているのだと思います。まさにちょうどいい塩梅に仕上がっている。
沼尻
カクテルがリエゾンの役目をして、意外にも上手くマッチングしていると思います。料理では、米と液体塩こうじの相性の良さを感じました。液体塩こうじを知ってから、ホテルの料理にも良く使っています。例えばテラスで提供しているフライドチキンには味つけとして。旨味ややわらかさが増し、それだけで一気に美味しくなる。塩の代わりにパンにも入れてみたのですが、甘くなりますよ。固形だと米粒を取るのも結構手間になる。その意味でも液体タイプは使いやすい。
ル・スケール
私はカンパリの苦味が、一品めに良く合っていると思いました。カクテルと食事を合わせるのは珍しいですが、この文化はパリの小さな地区で少しずつ広まっています。若い世代はカクテルが好きなので、これからの一つの方法かもしれませんね。液体塩こうじはもっとモダンなものになり得るという可能性を感じました。
宮川
料理はやさしい味つけで口に馴染みがあるもので、液体塩こうじの万能さを感じました。万能過ぎて、シェフと素人との腕の差がつかなくなるのでは? と思うほどです。自宅で塩の代わりにラーメンに使ってみたのですが、美味しかった。フレンチの世界でも広げてもらえたらと思います。
上原
カクテルを合わせるという趣向にはとても驚きました。液体塩こうじは、フレンチと和食ではまた違った印象になるのだと感じました。以前から特に生魚には抜群に合うと思っていましたが、今日のお寿司でそれを再認識しました。
服部
それぞれの食材が、液体塩こうじによって分解され、融合された印象を持ちました。食材を上手く引き出しながら、全体を馴染ませている。効果が素晴らしくはっきりと出ていた。
脇
味をつける、素材の下ごしらえに使うなど、使い方のバリエーションが豊富だと思いました。また食事に合わせるのがカクテルという点は、ショックなくらいおもしろかった。
菅野
普段使わない食材を使うことはチャレンジでしたが、だからこそ斬新なことをしたいという思いで、カクテルをペアリングにしてもらいました。
北條
カクテルでもソルティードックなどに塩を使いますが、液体塩こうじは溶かさずにすぐに使える。料理とともに、クリエイティブの発想も広がっていくでしょう。
- (1)カクテル
ライス・モールド・ネグローニ
透きとおった甘酒をベースに、自家製のノンアルコールジンとカンパリ、ドライベルベッドを合わせた。液体塩こうじもほんの少し加えている。
- (2)先附
秋田蓴菜にマイクロ野菜と塩こうじマリネ
細かく刻んだ長イモ、マイクロキュウリなどの野菜を液体塩こうじでマリネし、蓴菜を加えた。最後に飲み干してしまえるほど、心地良いうす味に仕上げている。
- (3)御椀
翡翠茄子と鱧 塩こうじ梅胡椒
利尻の昆布、枕崎の鰹節からの一番だしに、本来なら塩と薄口醤油で味つけするところを液体塩こうじに。鱧の上の梅肉には唐辛子と液体塩こうじを混ぜている。
- (4)造里替り
塩こうじの握り
ウニにはゴマをすり潰してペースト状にし液体塩こうじを加え、金目鯛にはオリーブオイルと液体塩こうじを合わせたものをかけた。マグロには味噌にシソを刻み入れて液体塩こうじを加えたものを添えている。
- (5)カクテル
ハナマルバンブー
焼物の鮎に合わせた一品。ベースは透きとおった甘酒。ドライシェリーとベルモット、液体塩こうじを加えて少し発泡性のシャンパン仕立てに。
- (6)焼物
岐阜郡上鮎塩焼き 塩こうじソース
たで酢に液体塩こうじを混ぜてソースに。岩に見立てたマッシュルームを添え、ほおづきの中にはトウモロコシの揚げ物を。
- (7)替鉢
冷や汁素麺
お口直しとして、宮崎や山口の郷土料理である冷や汁をアレンジ。通常鯵は干物を使うが、生の鯵を液体塩こうじでマリネした後に焼いて使用している。
- (8)カクテル
ルスケール・ニューファッションド
透きとおった甘酒をベースに、バーボン、バラの氣水、ビターズ、メープルシロップと液体塩こうじを合わせている。
- (9)強肴
牛巻仕立て 塩こうじマリネサラダ
イチジクを巻いたものには液体塩こうじを入れたゴマだれが、アスパラと長イモを巻いたものには液体塩こうじポン酢か液体塩こうじ入り生七味が合う。
- (10)箸休め
塩こうじ氷
昔ながらのかき氷に、透き通った甘酒とヨーグルトを混ぜ、上からかけて。甘酒とヨーグルトという発酵食品同士の組み合わせを意識した。
- (11)食事
夏の鰤御飯 浅利こうじスープ 水茄子塩こうじ漬け
鰤は冬の食材だが、夏は脂が少なくて身がやわらかく、液体塩こうじが入りやすい。北海道産の天然鰤をマリネして炊き上げた。
- (12)カクテル
塩キャラメルフリップ
液体塩こうじを主役に、透きとおった甘酒にキャラメルリキュールとビターズを加えた。玉子酒をイメージしながら、塩味の効いたスイーツにも合う一品。
商品:液体塩こうじ、やさしい液体塩こうじ(減塩タイプ)
協力:ハナマルキ株式会社
- 液体塩こうじ
透きとおった甘酒
「飲む点滴」としてブームになった甘酒のハナマルキオリジナル。特許を取得している液体塩こうじの圧縮技術を活かすことで、珍しい透明化を実現。甘酒独特のどろっとした舌触りや味が苦手な方でも飲みやすく、ほかの飲みものとの組み合わせも抜群。化学調味料や保存料、着色料、砂糖、アルコール不使用。
- 透きとおった甘酒