2014/7/18
豆料理セミナー&座談会
(公財)日本豆類協会 ×(公社)全日本司厨士協会東京地方本部
世界各国で定番の「豆料理」その種類は多く、利用方法も多彩。しかし、日本では豆は甘く味付けをして食べるものという先入観が強く、和菓子、煮豆など伝統的利用法を除くと、料理に使用される機会は乏しい。このような状況を踏まえ、東京ドームホテルの鎌田昭男総料理長を座長に、ホテルやレストランのシェフ、料理研究家、レシピ開発部門担当者が集結して、忌憚のない意見を交わした。豆の特性を知り、視点を変えることで、豆料理の未来が見えてくる。
調理素材としての加工豆に期待
- シンフォニークルーズ副料理長
中村徹也
豆は水煮など半加工してあれば使いやすいが、一からの調理だと取り入れるのは難しい。ミックスビーンズなど数種類が混ぜてあるものは使い勝手が良い。
豆は保存食というイメージが強かったが、加工という形にすればもっと伸びるのではないか。デリカの店をやっていた時、売れていたのは加工されたミックスビーンズだった。いかに家庭が食材を使わなくなったかを考慮して対応していく必要がある。ベンダーもいかに早く調理できるかを重要視する。
- 東京地方本部副会長
酒井一之
- 銀座クレストン総料理長
飯島淳
豆の粉があれば、天ぷら粉やパンケーキミックス、乾麺などにまぜたりして、方向性が広がる気がする。パウダーの開発で道が開けるのでは?
豆の新たな利用の可能性
- ロイヤルパークホテルザ汐留ハーモニーシェフ 星野義明
豆は素材との組み合わせ次第で、もっと色々なメニューができるような気がする。スパなどと連動させて「体の外からも内からもきれいに」というコンセプトもおもしろい。
一緒に使う食材を見直し、例えばベジタリアン料理など、色んなジャンルに挑戦してみたいと思っている。
- 八芳園和食調理部
関口裕樹
- グランパシフックLE DAIBA課長 古屋公禅
ベジタリアン料理には豆を必ず入れている。また、小麦がだめという方もいるので、そんな時には豆で対応している。
今回のセミナー&座談会で提供されたメニュー
鎌田シェフの豆料理
- 東京ドームホテル総料理長 鎌田昭男
- 赤飯リゾット 鯛の塩釜焼き
- レンズ豆のグラッセとラパンのコンフィ 根セロリのエスプーマ
- ポーチドエッグ 白インゲンのピューレとスパイシーサルサ
- 牛肉のステーキ ブラックビーンズチリソース
ピチェットシェフの豆料理
- 日本タイシェフズ協会代表理事
サナンコン・ピチェット
- 緑豆(皮付き、挽き割り)、黒ささげ
- 白身魚と豆3種類の香味野菜サラダ
- 緑豆のポタージュ、ココナツ風味
- 黒ささげのチキンロール、バジル炒め