2014/02/10
東京DINING 人気レストラン
ピエール・ガニェール
仲間を尊敬し、信用するところから料理が生まれる
- レストランシェフ
赤坂洋介
赤坂洋介シェフは現在34歳。武蔵野調理師専門学校時代から椿山荘でアルバイトをし、卒業後に就職。十代雅之氏(現・京都国際ホテル料理長)や河村邦彦氏(現・ホテル椿山荘東京 レストランカメリア料理長)と共に働き、将来の夢を語る中で、もっとフランス料理を学びたい、そのためにフランスに行きたいという気持ちが芽生えて来る。
20歳の時向かった先は、学生時代の研修旅行で訪れたシャトーレストランだった。その後、シェフの紹介でアルザスの「クロコディール」に1年。再びシャトーレストランに戻り、その後、シェフの紹介で23歳の時、パリの「ピエール・ガニェール」で働き始める。
- ピエール・ガニェール
ガニェールシェフにしか作れない味がある
刺激的な日々を送る中で、しばらく経った頃、ガニェールシェフから言われた言葉が、今も赤坂シェフの心に残っている。
「パリにいる時に、料理人である前に一人の人間であること、日本人であることに誇りを持ちなさい、と言われました。どこに住んでいても、僕が生まれたのは日本で、日本の文化に関わってきたので、それを料理に生かせる部分が一杯ある、という意味だと思います。
日本特有の食材に関しては、ガニェールシェフより僕たちの方が知っています。それをフランス料理のテクニックで料理して行くのが僕たちの使命だと思います。ガニェールシェフからは、身だしなみを大切にすること、人を尊敬する気持ち、食材に敬意を払う気持ちから料理は生まれて来る、ということを学びました。
シェフは仲間を大事にするんです。気さくでとても優しい。すごくナチュラルな方で、尊敬しているからここまで付いてこられました。テクニックだけじゃない味がたくさんあると思います。食材の組み合わせだったり、温度だったり。ガニェールシェフにしか作れない味があるんです」
- カクテル・ド・ポッシュ(5皿の前菜)
- 2012年クリスマスメニュー
- アラカルトメニュー
もっとこうしたら
美味しくなるんじゃないかと、料理を楽しむ
「自分がシェフになった時に思ったことですが、レストランは人がつくりあげるものなので、チームワークを崩さないことが一番大切なのではないでしょうか。仕事なので楽しいことばかりではないですが、基本的には楽しむのが一番ですね。もっとこうしたら美味しくなるんじゃないかって、やらされるのではなく、自分からやっていかないと。皆には、常に良いものを出そうと思ってやらないといけないよ、と話しています」
20歳で渡仏してから14年。今、赤坂シェフは尊敬するガニェールシェフの下(もと)で、レストランシェフとして生き生きと仕事をしている。「自分がどんな料理を作りたいのか考えて、今いるところでは学べないと思ったら、辞めて自分の望むところで働くべき。自分が動かなかったら誰も動いてくれないですから」と語る言葉には、自分で人生を切り開いてきた赤坂シェフの強い意志が込められていた。
- 450本のワインが並ぶ
ピエール・ガニェール
東京都港区赤坂1-12-33
ANAインターコンチネンタルホテル東京36階
TEL 03-3505-1185(レストラン予約センター)
営業時間 12時~14時(LO)、18時~21時(LO)
定休日 月曜日