2014/01/10
美と健康食材の切り札「和ハーブ」
流通ルートから手に入りやすい「和ハーブ」たち
- シソ
日本人の心身にもっと馴染む和ハーブ
私たちの身体は、口から食べたものでできています。私たちが食す獣も魚もその餌が植物類であると考えれば、正に我々は植物の恵みでできあがっていると考えて良いでしょう。それら植物食材の中でも「ハーブ」は、その香り・味・オシャレなイメージに加え、健康・美容効果などの観点から大変注目が集まっていますが、特に日本人の心身にもっともなじむ、日本由来の薬効が高い香料植物を「和ハーブ」と呼びます。食材として使える和ハーブには一体どういうものがあるのでしょうか? その種類をカテゴリーに分類し、分かりやすく説明したいと思います。
- スダチ
- タチバナ
- ミツバ
「ハーブ」は、狭義では香りが高い、または薬効が高い植物食材(狭義では葉・茎部分)を指します。また「スパイス」は、同じく「香り・薬効が高い植物の種子・果実・根・樹皮・花部分」を指しますが、本章では「ハーブ」の範疇として扱います。なお、薬効に注目した「薬草」という分類もありますが、これも「ハーブ」の範疇と数えます。
スーパーなどの身近な和ハーブ
まず思いつく身近な代表格が「シソ」。シソは葉だけでなく、穂ジソも活用してみましょう。「セリ」「ミツバ」は手に入りやすいセリ科和ハーブの代表ですが、実は里山や森林などで野生種も比較的簡単に採取できます(栽培種よりも香りや味が強い)。柑橘系の和ハーブの代表は、「ユズ」「カボス」「スダチ」。また、これらの和柑橘の元祖ともいわれる「タチバナ」は、和ハーブ協会が復活をプロモートする果実です。
「ワサビ」は学名がWasabiajaponica と呼ばれる日本原産の和スパイスの代表。根が有名ですが、野生のものは茎葉の部分が良く食されます。木の芽として売られる「サンショウ」は、江戸時代にはもっともよく料理に使われた和スパイスですね。同じく薬味的な使い方が多い「ミョウガ」は、「ショウガ」の兄弟分として、古くから活用されてきました。
- ワサビ葉
- サンショウ
- ミョウガ
刺身のツマなどとして売られる「タデ」も、若返り成分のアントシアニン系がたっぷりの典型的な和ハーブ。「ゴマ」は現在99%を輸入に頼る食材ですが、縄文時代の遺跡から発掘される和ハーブです。名前が似ている「エゴマ」は韓国の食材と思われがちですが「ゴマ」と同じく縄文時代の遺跡から発見され、遺伝子的にほぼ同種の「シソ」より歴史が古い和ハーブです。
このように、普段は見過ごしている食材たちも「和ハーブ」という観点から見直せば、発送や料理法が広がり、しいてはお店のメニューの新しいブランディングに繋がるのではないでしょうか?
手に入りやすい “飲食用和ハーブ”
葉、茎の部分 | シソ ミツバ セリ エゴマ サンショウ ワサビ アシタバ シュンギク ナノハナ アサツキ チャノキ タデ フキ タラノキ 等 |
---|---|
果実、種子、根 花穂の部分 |
ショウガ ミョウガ ワサビ サンショウ ゴマ クコクズ マツ アサ ダイコン ユズ カボス スダチ 等 |
葉部分など 包み用として |
カシワ サクラ ササ ホオノキ サルトリイバラ 等 |
- 古谷暢基氏
和ハーブ協会理事 古谷暢基
“健康・美容・医療の正しい知識の啓蒙”をビジョンに、日々奔走。その実績と活動は、1 万人の受験生を誇る検定・資格「ダイエット検定」、日本由来の植物にスポットを当てた「和ハーブ」、タイの伝統自己整体「ルーシーダットン」の啓蒙等、多岐に渡る。