2013/11/08
オリーブオイルセミナー&独立開業のお話を聞く
イタリアン&フレンチレストラン モンフール
畑山 誠 オーナーシェフ
「東京キャッツクラブVOL.12」は、文京区にある「イタリアン&フレンチレストラン モンフレール」で開催。畑山誠オーナーシェフ一押しのギリシャ・クレタ島産のオリーブオイル3種類の味比べをしながら、オリーブオイルをテーマにしたコース料理を頂いた。食事を楽しみながら、独立したばかりの畑山シェフのリアルな話に耳を傾けた。
- オリーブオイル
<MENU>※カッコ内は使用したオリーブオイル
オードブルバリエーション(黒ラベル)
(ホタテのタルタルの上にトマトのジュレ、キャビアのせ/いちじくとイベリコのベジョータ/牛肉のパテ/サーモンマリネに上に塩麹/梅紫蘇と海苔を巻いたカツオ)
押し麦入り岩海苔のリゾット(白ラベル)
魚介類のアクアパッツァ(オーガニック)
仙台黒毛和牛とイベリコ豚のポワレ、フルールドセルとこだわりのオリーブオイル(黒ラベル)
桃のスープと木苺のシャーベット(白ラベル)
コーヒーにオリーブオイルをお好みで!(白ラベル)
ホテルにいる時に様々な部署の人と交流していたことが、今、役に立っています。
- 畑山誠 オーナーシェフ
僕がホテルに勤めていた頃にやっておいて良かったと思ったのは、営業、企画、宿泊の方から、いろんな話を聞かせてもらっていたことです。それが本当に役に立っています。今は、メニューを自分で打ち込んでパウチしたり、ポスティング用のチラシも作っています。どんな内容にしたらいいのかをホテルの企画の人に見せて、アドバイスしてもらっています。辞めた後でも支えてもらっています。フェイスブックなどでもつながっておくと良いと思います。
食材の仕入れは、自宅から車で5分のスーパーを使っています。高いものもありますが、バラ売りで自分の目で選べることがメリットです。あとは、地域密着を大事に、三浦半島の野菜を置いている地元の八百屋さんや江戸時代から続いている魚屋さんでも買っています。市場が休みの日は店を利用してくださって、ありがたいです。
お客さまのニーズを聞きながらできる範囲のことをいろいろやっています。どうしてもお客さまが入らない時期の前に、地域性を考えながら何をするか、先へ先へと考えておくことも大事だと思います。
畑山誠オーナーシェフプロフィール
1986年プリンスホテルに入社。品川プリンスホテルリュクスダイニング「ハプナ」料理長、東京プリンスホテルブッフェレストラン「ポルト」料理長を経て、2013年1月に「イタリアン&フレンチレストラン モンフレール」をオープン。
イタリアン&フレンチレストラン モンフレール
東京都文京区小石川1-24-1 TEL 03-3811-5788 定休日/月曜(祝日の場合火曜)
料理をさらに美味しくするオリーブオイル
- 合同会社シネオメガ 畑中広久さん
合同会社シネオメガ 代表社員 畑中広久さん
私は仕事の関係で16年間ギリシャに滞在し、ほぼ毎日オリーブオイルを口にしていました。「これはうまい!」と思ったのが、オリーブ産地であるギリシャのクレタ島のテラクレタという会社のオリーブオイルです。
商品は3種類あります。オーガニックは洗練された味で、エキストラヴァージンオリーブオイルは通常ピリッとした辛みがあるんですが、それがありながらものど越しがスムーズで、どんな料理にも合います。白ラベルは一般的な商品で、ライトで滑らかな味わいですので、日本食にも使いやすいと思います。黒ラベルは欧州の原産地呼称保護の厳しい基準をクリアしており、2011年4月に日本で開かれたオリーブジャパンで銀メダルを獲得しました。3種類の中で一番味が濃く、野に育った味がします。どうぞ、ご自分の舌で確かめてみてください。
参加者の方々
- 新井田和樹
ホテルメトロポリタン キュイジーヌ「エスト」
ダイニング&バー「オーヴェスト」新井田和樹
キャッツクラブは3回目ですが、同年代の人の話を聞いたり、料理を作っている方のお話で刺激を受けたくて、参加しています。オリーブオイルを使った料理では、香りを大事にされていました。畑山シェフはいろんなことを考えていらっしゃって、勉強になったし、また明日からがんばろう、と思えました。
- 鈴木実
ホテルメトロポリタン クロスダイン 副料理長 鈴木実
畑山シェフの料理に対する魂と笑顔がすべてを物語っています。私は作っている人の表情を見るのが好きで、食事に行くとカウンターに座ることが多いのですが、料理を作っている姿と話している時のギャップも面白いです。今日参加した皆さんも、料理が運ばれて来た瞬間の表情を見れば、料理が本当に好きなことが伝わってきます。
- 嶋倉祥悟
ロイヤルパークホテル 鉄板焼すみだ 嶋倉祥悟
コーヒーにオリーブオイル? と思って飲んでみたら意外と合っていて、オリーブオイルの可能性を感じました。将来独立したいと思っているのですが、今日お話を聞いていて、シェフの人間性も大事なんだなと思いました。自分も鉄板焼きでお客さまの前に立つので、そういうところから学んでいきたいと思いました。
- 橋本峻佑
ロイヤルパークホテル バンケット コールド 橋本峻佑
オリーブオイルを生かしつつ、素材を殺さないという考え方が勉強になりました。独立に関しても、良いことばかりじゃなくて厳しい部分も教えてくださって、すごくありがたかったです。ありがとうございました。
- 石川義樹
銀座イタリー亭 石川義樹
畑山シェフのお料理はおいしかったし、参加出来て嬉しかったです。一番ビックリしたのはアクアパッツァに使われていたオーブンで溶けないフィルムです。デザートに桃の天然水など、身近なものを使っていて勉強になりました。とても良い時間を過ごさせてもらいました。
- 川端京太
イタリアンレストラン コルシカ 川端京太
押し麦のリゾットがもちもちとした食感でおいしかったです。当店で出しているイカスミのリゾットにも合うと思いました。シェフはシャンソンがお好きなんですか? 映画「紅の豚」に使われていた曲やエディット・ピアフの曲も流れていましたね。
- 関口裕樹
八芳園 和食調理 関口裕樹
ご馳走様でした。白ラベルが一番和食に合うということが、舐めてみて分かりました。今日頂いた前菜も、和食に取り入れたいと思いました。明日から早速試作したいと思います。
- 大井直人
八芳園 洋食 コールド場 大井直人
普段使っているオリーブオイルでも、種類によって全然違うことが分かって勉強になりました。私はフルーツカービングをやっているんですが、先日大根でバラを作るというコンクールがあって、誰もやらないことをやりたいと、香りに注目したんです。桃の香りのエビアンを使ったんですが、今日はデザートに桃の天然水が使われていて、オッと思いました。
- 粕谷周平
八芳園 洋食 コールド場 粕谷周平
今日、一番気に入ったのがイベリコ豚のトントロでした。あと5枚くらい食べたかったです(笑)。今後のヒントにしていきたいと思います。