2019/6/10

浅草ビューホテル

ASAKUSA VIEW HOTEL

: 浅草ビューホテル

TOKYO HOTELS & RESTAURANTS
INTO THE FUTURE

つくばエクスプレス浅草駅直結、浅草のまち歩きにも、スカイツリー観光にも絶好のロケーション。国内外の観光客はもちろん、地元にも根づいたホテルはだれもをやさしく迎え入れる。
26階から28階のレストランやバーから望む絶景は料理とともに、人びとを存分に満足させる。宿泊客だけでなく、近隣、時には遠方からも足を伸ばしてやってくる顧客もいる。愛される理由を、小堀仁総料理長に聞いた。

: 総料理長　小堀仁

総料理長　小堀仁　Hitoshi Kobori
東京都出身。「東京フードサービス」、レストラン「ル・クープシュー」、レストラン「プティ・プランタン」など、都内の各フランス料理店にて腕を磨く。1989年、日本ビューホテル株式会社西洋料理部入社。西洋料理宴会ホット調理長、西洋料理課料理長を経て、2017年より料理部総料理長に就任。

「やさしく、親切に」が合言葉

THE DINING シノワ唐紅花 & 鉄板フレンチ蒔絵、日本料理歌留多、スカイグリルブッフェ武蔵、GRILL DINING 薪火と魅力的なレストランが並ぶ浅草ビューホテル。そのほかラウンジやバー、ホテルメイドのスイーツや惣菜を揃えるパティスリーまで賑わいを見せる。特に人気のスカイグリルブッフェ武蔵は、朝食からランチ、ディナーと忙しい時間帯が続く。「そんなときでも、お客さまにやさしく、親切に接するようにと、常々伝えています」と、小堀仁総料理長。調理スタッフも、サービススタッフもその心がまえを忘れないからこそ、このレストランは長く愛されて続けている。

: 1階 GRILL DINING 薪火　赤身肉トマホーク薪焼きステーキ & コース料理

: 27階 THE DINING シノワ唐紅花 & 鉄板フレンチ蒔絵

もちろん料理の美味しさも、人気を支える要素だ。朝食では野菜しゃぶしゃぶを用意。85～90度のお湯にゲランの塩少々とオリーブオイルを入れ、毎日届く野菜を20秒ほど浸して食すというこのメニューは、朝からたっぷりと野菜を食べたい健康志向の人たちを満足させている。トッピングにはレモンオイル、オレンジオイル、ガーリックオイル、バジルオイル、ビネガーやバルサミコ、さらに、もろみそやポン酢、バーニャカウダ、牡蠣ソースなど、常時8、9種類を揃える。「グリル料理もおすすめです。北海道・猿払のホタテなどは美味しいと喜ばれています」。
ベジタリアンやハラルへの対応を尋ねると、「随分前から要望がありましたので、都度メニューを考えてきました。当時は食材を用意するのが難しかったので野菜料理やパスタなどを工夫して提供してきましたが、今は調味料も含め、ハラル用のものを揃えることができる状態です」と答える。さらに、道路を挟んだ場所に建設予定の別館では、さらなるインバウンドの増加にも万全の体制で望めるという自信を覗かせる。

基本に忠実に、初心を忘れずに

: 浅草ビューホテルからの眺望

2年前に総料理長に就任。「和食、中華には同じ気持ちを持ってくれている料理長がいますので基本的には任せていますが、洋食は宴会を含め10部門ほどありますので、良く見ていたいという気持ちがあります」。じっくり丁寧に、分かりやすく教えることを心がける。「中堅スタッフがゆっくりと時間をかけて教えるのは難しい場合もあるので、自分が入っていって、作りながら覚えてもらうこともあります」。
中学生のころから料理が好きで、オムレツやカレーを作っていた。オムレツにチーズを入れたり、野菜を入れたりして工夫したこともしばしば。その気持ちは総料理長になっても変わらない。料理長時代は美食会を何度か開催したことがあったが、総料理長となってからはなかなか機会がないという。それでも、「料理をしたいから家で作っています」と笑う。

協会の活動に関しては、「外を見た方が絶対にいい」と、若いスタッフをさまざまな会に誘っている。時には会費を半分負担することもある。「協会のことをそうやって徐々に知ってもらえたらいいと思っています」。シェフの集いに参加したスタッフからは、浅草ビューホテルだと分かって声をかけてもらえた、という声もあり、協会の結びつきの大切さを改めて感じたという。
最後に後進へのメッセージをお願いすると「基本に忠実に、常に初心で料理に取り組むこと。自分もいつもそう思っています」と答えてくれた。慣れてくるとどうしても雑になってしまう。そうならないように、これでいいのか？と問いかけ続けてきたシェフだからこそ今があり、ホテルの料理を根底からしっかりと支えている。