2016/5/20
液体塩こうじの可能性
日本が誇る三大発酵調味料として本格的に発進
東京シェフズ「賢人会議」は、料理改革の旗手として精鋭料理人たちの力によって外食業界にさまざまなヒット商品を生み出すための試みである。「液体塩こうじ」を使用した料理提案の第3回目は、日本料理の名将神谷正孝氏にホストシェフをお願いした。前回ゲストシェフとして参加した同氏が、液体塩こうじの可能性に深くこだわり、先付けからデザートまで9品目の会席料理すべてに液体塩こうじを使用、その活用方法の多彩さと同時に、日本料理の魅力を存分に見せつけた。気合いの入ったその料理の数々に列席料理長一同は「さすが!」とうなることしきり。
味や食感など五感に対する明らかな効果とともに圧倒的な使いやすさから料理への応用が飛躍的に向上するとみた賢人会議は、この「液体塩こうじ」が「味噌」「醤油」と並ぶ日本のベーシックな三大発酵調味料として世界料理界への定着をみるものと想定している。
- ホストシェフ 日本料理 神谷 主人 神谷昌孝
- ホテルニューオータニ 日本料理料理長 宮田勇
- ホテルグランパシフィックLE DAIBA 総料理長 矢部喜美夫
- アイビーカンパニー(KIHACHI)総料理長 鈴木眞雄
司会:
本日は神谷さんの素晴らしいお料理をいただきながら、ご意見・ご感想を伺うと同時に、ご自分だったらどう使うかを含めてお話を伺いたいと思います。
神谷:
最初話だけを聞いた時は半信半疑だったが、前回参加して、また今回実際に使ってみると「あれ、なかなかいいじゃないか!」と感じましたね。
矢部:
うちでも、ペースト状のものをチキンとかに使っているんですが、液体のは使った事がない。これはいつ頃から?
ハナマルキ:
液体タイプは2012年10月より発売しております。加熱しない製法ですので、酵素がより活きているのが特徴です。酒精と塩とこうじと群馬の天然水のみでできています。さまざまな料理に幅広く使っていただければと思います。また一過性のブームではなく、末長く静かに愛される商品でありたいと研究を続けています。
矢部:
ヘルシーが求められる時代だからいろいろなものに合わせられるのでは。発酵調味料としてパンやペイストリーなど、あらゆるところに試してみたいね。魚、肉、野菜など、何にでも使えるし、怖いものなしだね。
鈴木:
当社のKIHACHIブランドが受託している大手企業様の社員食堂用ですでに愛用していますよ。主に肉などに使っていますが、低温でもツヤが出て柔らかく仕上がりますね。
神谷:
大人数に料理を提供するホテルなどは料理の均質性が保たれ劇的に変わると思う。ただ、魚などは確かにふっくら仕上がるけど、日本料理の性質や時代の流れから言っても、もう少し塩分を抑えたものがあってもよいかなと。
ハナマルキ:
はいそうなんです。ちょうど実は減塩タイプを開発していまして、ようやく完成したところで間もなく発表なんですよ。塩分濃度が約半分の6%です。
宮田:
減塩タイプならタレなどにも使いやすそうですね。
ハナマルキ:
病院食や介護食などにも喜ばれると考えています。
宮田:
今日の神谷さんの料理はとても刺激になりました。ありがとうございました。
神谷:
この液体塩こうじは、もっともっといろいろな物に使えるんじゃないかな。
司会:
素晴らしいお料理と数々のご意見ありがとうございました。
- 凌ぎ にぎりすし
- 吸物 グリーンピースすり流し
- 造り 平目昆布〆
- 中皿 桜鱒、新筍木の芽焼き
- 食事 塩こうじご飯
- デザート 塩こうじアイス
協力 ハナマルキ株式会社
調理協力 「銀座神谷」
神谷昌孝 オーナーシェフ
上野陽平 料理長
- 液体塩こうじ