2014/5/20

シャルキュトリのアート

2013年11月14日、東京・渋谷のセルリアンタワー東急ホテル39階「ルナール」にて、日本シャルキュトリ協会主催、フランス大使館後援によるシャルキュトリの講習会が開催された。講師はフランスシャルキュトリ・ケータリング・食肉加工工業連盟会長のロベール・ヴォリュ氏。
「シャルキュトリのアート」と題して、テロワールを体現する郷土色豊かなシャルキュトリについて説明した。終了後には懇親パーティが開催され、参加者は会員による個性豊かなシャルキュトリを堪能した。

シャルキュトリって、何?

日比谷プロワーク 武田賢治氏
日比谷プロワーク 武田賢治氏

シャルキュトリ(charcuterie)とは、食肉加工品を指す。chair(肉)cuite(火を入れる)が語源。イタリアではラテン語のsal(塩)から派生したサルメリア(salumeria)、ドイツではメツゲライ(metzgerei)と呼ばれる。フランスでは15世紀に豚肉を加工して販売する職業がシャルキュティエ(charcuitier)として認められた。
ワイン、チーズと並びフランスの食文化の根幹をなすシャルキュトリは、1000年に及ぶ長い歴史を持つ。フランスでは1968年にすべてのシャルキュトリ製品の製造方法、加塩方法、保存方法をリスト化することを目的に「シャルキュトリ規定書」を作成。350種以上のスペシャリテの名称使用法を保護し、製造方法を保証している。
肉の保存性を高める手段として、塩漬けや乾燥、燻製などが発達し、その歴史はギリシャ時代までさかのぼる。材料は、大きく分けて「塊肉」「挽肉」「内臓および血」の3つに分けられ、製法は「非加熱」「加熱」「発酵・熟成」「燻製」と数タイプに分かれる。

オザミ・ワールド 丸山宏人氏
オザミ・ワールド 丸山宏人氏
日本ホテル 中村勝宏氏(日本シャルキュトリ協会 副会長)
日本ホテル 中村勝宏氏
(日本シャルキュトリ協会 副会長)

シャルキュトリの種類とは?

シャルキュトリはそれぞれのテロワールを表現し、各地には伝統的な郷土料理のスペシャリテがある。

大きく分けると以下の16種類に分類される。

1.カットされた生肉
2.乾燥肉
3.加熱肉
4.生もしくは加熱したソシース(ソーセージ)とソシソン(大ソーセージ)
5.乾燥タイプのソシース(ソーセージ)とソシソン(大ソーセージ)
6.加熱タイプのソシース(ソーセージ)とソシソン(大ソーセージ)
7.パテ(ひき肉、フォアグラなどを型に入れてオーブンで焼いたもの)、ガランティーヌ、バロティーヌ(開いた肉に詰め物をし、筒状に巻いたもの)
8.リエット(脂煮してほぐしたもの)
9.頭部を使った製品
10.アンドュイユ、アンドゥイエット臓物の腸詰
11.トリップ(牛、ヒツジなどの胃腸)、(豚)足
12.ブーダン・ノワール(豚の血と脂身の腸詰)
13.ブーダン・ブラン(鶏や仔牛に卵、クリームを入れた腸詰)、クネル
14.牛肉ベースの缶詰・瓶詰
15.フォアグラとフォアグラ・ベースの商品
16.その他

日本シャルキュトリ協会とは?

シャルキュトリを日本に広め、日本の食文化をより豊かにすることを目的に、2013年4月に発足した。日本シャルキュトリ協会の詳細については、こちら(http://www.charcuterie.jp/)をご覧ください。


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