石川県産食材求評懇談会２０１０秋

　東京・神楽坂のフレンチレストラン「ラリアンス」で石川県産食材を紹介するイベントが行われました。

　９月１７日、石川県による「石川県産食材求評懇談会２０１０秋」が東京・神楽坂のフレンチレストラン「ラリアンス」で開催されました。この催しは５年目７回目の開催で、生産者と実需者が直接対話できる展示会です。バイヤーや料理人が多数参加しました。
　今回は、「日本一大きい」と言われる直径３cmの赤色ブドウ、ルビーロマンのお披露目もありました。市場では１房１万４０００円～１万５０００円で取引されるブドウで、黒は巨峰系、青はアレキサンドリア、シャインマスカットがありますが、大粒種で赤いブドウは珍しいのです。ルビーロマン研究会に所属する生産者の大田昇氏は、「ブドウが開発されたのが１４年前。実際に生産者が作り始めたのは７年前。市場に出して３年目になります。マニュアルがまったくない中で栽培には苦労しましたが、だんだん木も大人になって収穫量も昨年の５倍で５０００房は越えました」と話していました。
　各ブースの横には、ラリアンスの総料理長、鈴木剛志氏とパティシエの中田和孝氏のオリジナルレシピによる２４種類の試食が並びました。鈴木総料理長は、「今まで加賀野菜を使う機会がなかったのですが、見慣れない野菜がたくさんありました。事前に生産者の方と触れあって話し、産地を見た感動を料理に表現することができました。こうやって作って、こうやってできているんだということは、東京にいたらなかなか分からない。お客さまもそういうことに飢えています。例えばきぬさやを枝つきで出すとか、カボチャの花を一緒に添えたりとか。生産者と取引していないと出来ないことをやって行きたい」と話していました。
　美しい紫色とぬめり、高い抗酸化作用が特徴の金時草は、色を生かした商品化がされ、地元石川県ではロールケーキが作られています。能登大納言小豆は、生産者と卸売り企業と菓子企業の３社が一体となって商売を行っています。角屋定置の角屋滋隆氏は、「水深２０メートル、３０メートルまで底が見える透明度がありますので、自信持って間違いなくみなさんに喜んでいただけると思います」と胸を張った。鈴木氏考案のクロダイの網焼きを試食し、「自分の子どものような魚がいつもと違ったように変化している。私らは刺身にしたり焼くだけ。調理法によって魚もこれだけ変化するのかと驚いている。初めて参加しましたが、生産者も自分から仕掛ける時代になったと痛感しています」と話していました。

主催：石川県／（財）いしかわ農業人材機構／石川県食材ブランド化アドバイザー会議
　

【当日のメニュー】
Entrée
・甘やかし栽培のフルティカトマトのファルシ仕立て　クーリージュレを閉じ込めて
海水の塩気とヘタの苦味のアンサンブル
・食感際立つ加賀れんこんのタルト　ヘタ紫ナスのピューレのアクセント
・能登赤土でゆっくり育てたいさかや南瓜とキャビアの共演　西瓜の上澄みをすくったゼリーのカクテル風
・菌床椎茸を丸ごと使った風味豊かなカナッペ　白ワインカプチーノのそよ風と共に
・能登で掘りあげた能登白ねぎの甘み引き立つキャラメリーゼ　定番の鴨葱仕立て
・中島菜粉末を練り込んだクレープヴァナシュンヌ風カクテルソース

Soupe
・底ひき網漁で獲れた金沢港甘えびの薫るコンソメスープ　甘えびの旨みと海水ジュレを纏わせて
・白皮かぼちゃ「とっておき」の甘み輝くクリームポタージュ

Poisson
・輪島港の鮮魚赤あまだいのポワレ　岩もずくの食感を利かせたソース
・曽々木定置のフグたたきのカルパッチョ仕立て　秋トリュフの香り
・角屋定置で揚がったクロダイの香ばしい網焼き　ハーブサラダとバルサミコの酸味
・鹿渡島定置で揚がったワラサのクレピーヌ包み焼き　ソースブールブランソースとビーツピューレのデュエット　アーモンドのアクセント

Viande
・能登エゾ鹿ロースのハーブ巻ロースト　力強いポワブラードソースと御一緒に
・能登地鶏のバロティーヌ仕立てのロティ　リヨネーズソース
・さばのぬか漬けリゾット　大根レモンマリネ添え
・豚肉「αのめぐみ」肩ロースのグリエ　カシスムータルド風味
・能登牛ロースのじっくりローストレフォールソース　デクパージュスタイル

Dessert
・宝石の輝き「ルビーロマン」そのままのみずみずしさを
・金時草の色鮮やかなところ天と旬のフルーツのコラボレーション
・上質な甘みひろがる能登大納言小豆のダッコワーズ
・新米コシヒカリのリオレ　コンフィチュールを添えて
・風味豊かな有機きな粉を使ったパウンドケーキ
・伝統製法で作られた飴色完熟柚子ゆべしのフリット
・能登大納小豆かのこフィナンシェ

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