台東支部　第25回氷彫刻コンクール開催

氷彫刻を愛する猛者たちが60分間の熱戦を繰り広げる

鶴見氷彫刻教室による「御神輿」が見物客の興味を誘う

　7月23日、第60回江戸趣味納涼大会うえの夏まつりの一環として行われる「第25回氷彫刻コンクール」が、上野不忍池の水上音楽堂前で開催された。最初に鶴見氷彫刻教室の皆さんによる「御神輿」が製作された。ある女性は「偶然通りかかったら素晴らしい作品が彫られていました。彫った方々に拍手を送りたいですね」と話していた。この作品を見て、コンクールに興味を持った見物客の方が多く、「何時から始まるのですか？」と多くの方から質問を受けた。

「見ているとこちらまで熱くなっちゃうよ」

　木陰は幾分涼しかったが、場所によっては強い日差しが照りつける中、選手たちは氷が溶けるスピードを上回る速さで、のこぎりやノミを使って、作品づくりに取り組んだ。
　厳しい暑さの中、1時間に渡り大勢のギャラリーが微動だにせず、選手たちの健闘を見守った。ある男性は「長方形の氷からどんな形が生まれるか、楽しみです」と語り、またある男性に「氷を見ていると涼しくなりますか？」と話しかけると、男性は「皆さん熱気がこもっていて、こちらまで熱くなっちゃうよ」と笑った。
　五十嵐章信選手の「洋菓子職人」の完成形を見た女性は「溶けていく氷が実際に汗を流しているみたいですね」と語り、変化していく氷の芸術を楽しんでいた。選手たちは「多くの方が見ていてくださって嬉しかったです。やっぱり見られるのは気分がいいですよ～！」と笑顔を見せた。

好きな気持ちは暑さも忘れさせる

　大矢弘榮東京地方本部会長は「私も20代の頃、噴水公園で行われた講習会に参加したことがあります。年々題材が変化し、進化していると思います。また来年も来ます」と挨拶した。大矢会長、森道雄城東地区本部長らの審査の結果、下記の方々が受賞し、上野精養軒の斉藤正彦選手が台東区長賞の連覇を飾った。猛暑の下、文字通りの熱戦を繰り広げた選手たちには、ギャラリーから温かい拍手が送られた。
　一心不乱に物事に取り組む姿は美しく、人の心を打つ。選手の皆さんの口からは「サイを彫っている時がすごく楽しい」（木村周三選手）、「猿の毛並みの感じを出したくて、何万回もノミで打っちゃいました」（高橋荘紀選手）、「氷が溶けると線が入っちゃうので必死でした」（榎本 薫選手）、「また頑張ります！」（竹内重光）など、氷彫刻が好きで好きでたまらない気持ちが伝わってきた。来年も素晴らしい作品をお待ちしております！

主催：公益社団法人全日本司厨士協会東京地方本部城東地区台東支部
協賛：上野観光連盟
後援：東京新聞社
協力（順不同、敬称略）：TICC 、広小路共栄会、（株）菊池氷業、ABAB、丸井上野店　

＜協賛企業＞（順不同、敬称略）
キッコーマン食品（株）、（株）若松屋商店、（株）ビックミート中村、（株）梅村屋、タカナシ販売（株）、（株）松源、共同水産（株）、(有)栃木屋、（株）鈴木商店、(有)肉の富よし、(有)八百角、（株）濱長、（株）山全、（株）クマクラ、秋田屋青果(有)、ミクニハムデリカテッセン（株）、（株）神戸ビーフ、（株）海老正、（株）河内屋、太陽トラベルサービス、（株）饒田、（株）大山、高瀬物産（株）、(有)越後屋米穀店

【受賞者一覧】

【選手一覧】（選手番号順）