2009/3/17

港支部
フランス料理界期待の新鋭
ステファン・カラードシェフの賞味会開催

2月19日(木)、港支部は、東京・品川のホテルパシフィック東京30階「boeuf d’or」(ブフドール)においてミシュラン2ツ星シェフ、Stéphane Carrade(ステファン・カラード)氏による賞味会を開催した。若手料理人の勉強の場として人気の高い試食研究会には、定員を超す83人が参加した。
カラード氏は、1998年にフランス南西部のジュランソンにChez Ruffet(シェ・リュッフェ)」をオープンし、2001年ミシュラン1ツ星、06年2ツ星を獲得した南西フランスを代表するシェフの1人で、テロワール(大地)に根差す料理を得意としている。ブフドールの仲谷友宏料理長をはじめとするキッチン、フロアスタッフのチームワークにより、カラード氏の世界観を感じさせるコース料理がタイミング良く提供された。
キッコーマン株式会社に協賛いただき、ワインが振る舞われ、参加した若い料理人たちは料理が運ばれてくるたびに写真を撮ったり、メモを取ったりしながら食事を楽しんだ。八芳園の岩田章太郎さんは「ヒラメの調理温度が57度でとても軟らかく仕上がっていて、興味深い」と語り、八芳園の安原碧さんは「肉料理のオレンジソースがパンにとても良く合い、女性に好まれると思った」、虎ノ門パストラルホテルの高尾栄一さんは「とても新鮮な感じがする。海外と日本では感性が違うと感じた」と語った。また、参加者の1人は、「シンプルな仕上がりに共感した。料理には人柄が表れると思い、ガラードシェフは本当に料理が好きなのだと感じた」と話していた。またベテランシェフの1人も「デザートではブリオッシュにパイナップルを埋め込むなど斬新さがある。参考にしたい」と語った。
食後には質疑応答の時間が設けられた。最も多かったのが野菜とヒラメの火入れについての質問。「前菜の牡蠣とラビオリのガルビュール、トリュフ風味の野菜が固めだったのはなぜでしょうか?」という問いにカラードシェフは、「野菜の味や歯応えを楽しんでもらいたいのであえてアルデンテにしています」と答え、ヒラメの調理については「ブールノワゼットを入れて真空調理するのがポイント」だと答えた。その他、テーブルを回りながら参加者からの質問に1つ1つ丁寧に答えたカラード氏は、「フランスの若い料理人でもこんなに多くの質問はしない。みなさんが料理を好きで、興味を持っていることがとても良く分かりました」と笑顔で語っていた。

〔賞味会のコース〕
Amuse アミューズ

Bouillon Clair de Garbure aux Truffes Noires,Tuber Melanos porum,huîtres n1° et ravioli de rouille,plûches de coriandre.
牡蠣とラビオリのガルビュール トリュフ風味

Turbot Cuisson 57°dans un Beurre Noisette,Salsifits Sablé aux olives,mousseline maïs-corail d’oursin.
平目とサルシフィのヴァプール コーンとコキヤ―ジュのムース

Steak de Canard Cuisson Longue Servit Rosé,Endives meuniéres déglacées à la bière,certaines crues en sucette vinaigrette,la sauce du canard à l’orange.
鴨のロゼ仕立て 二種のアンディーブとオレンジの香り

Brioche Façon Pan Perdu,Ananas Victoria incrusté blanc manger coco-coriandre,sorbet passion et poivre Sichuan.
ブリオッシュのフレンチトースト ブランマンジェとパッションフルーツのソルベ添え

Café et Petit Fours.
コーヒーと小菓子

協賛:キッコーマン株式会社


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